それはFootball Topだよ
Wed.05.20.2026
11人の出場選手から構成されるスポーツなら11人、5人なら5人の連帯を象徴するユニフォーム。「7番の動き方えーやん」だの、「23番何やってんだよー」だのと観客はその背番号を頼りにしながらその心置きない観戦を遂げるのですから、本戦においてはもれなくの出場選手がその着用をおよそ余儀なくされるといった状況が、かねてよりの通例であったと思います。
そんなユニフォームですが、ひとたびフィールドを離れ単一的になると一定のインディペンデントみ(インディペンデントみ?)を帯びはじめ、11人どころか2人いるだけでもお腹いっぱいな、何と言いますか、〈力のあるトップス〉へと生成変化するわけです。いい意味でも悪い意味でも。
なにぶん飯田はナードに育てられましたゆえ、「自室の壁に飾ってるくらいが丁度良いんじゃね?」とか何とかという思いをどこか小脇に抱えながら、とりわけサッカーのユニフォームに対しては冷静なまなざしを送り続けてきたんじゃないか、と今ここに来て振り返っています。

“MARTINE ROSE” –Football Top–
SIZE : SAX BLUE/NAVY
¥69,300-(tax included)
こんにちは飯田です。
ついにというか何といいますか、タネも仕掛けもないフットボールトップがMARTINE ROSEより届き、今、Marsに並んでいます。
地元密着型のサッカー団体GLSAのユニフォームを思わせるサックスブルー/ネイビーと竹を割ったように潔い配色に、太いVネック、エクストリームなフィッティング。まだどっからどう見てもサッカーのユニフォームですが、重要なことはまずもってこれが、先日紹介したSHORT SLEEVE T-SHIRT POLOSHIRTの礎石となった代物であるということです。
MARTINE ROSEのデザイナーであるマーティン・ローズさんの中で、「[SHORT SLEEVE T-SHIRT POLOSHIRT]と[Football Top]、そのどちらが彼女の実現すべき目標として先行していたか」という問いは瑣末ですが、さしあたりひとつのシーズンの中で〈セルフサンプリングの以前/以後が横並びしていること〉は、考えてみれば興味深いです。
つまり、「7番の動き方えーやん」
と、いうことになります。
MARTINE ROSEの実験的な手つきが断片化したのがこのFootball Topだと言っても過言にはなりません。SHORT SLEEVE T-SHIRT POLOSHIRTで明かされなかった背面には示した通りの背番号、「退場間際のアスリートにペンを渡したら書いてくれた!」と言わんばかりの小慣れたサインがリフレクター素材で。あまりにもサッカーな現実らしさからもう一度夢を見させてくれる、そのための気遣いに他なりません。
冷涼な肌あたりの他に、精緻なジャガードによるストライプや「ROSE SPORT」などのグラフィックがうっすらきらり。「よくつくられた服だ」と結果的に思わされる場合、その視野角にはこのような細部が捉えられます。真贋の重要な裁定基準としても見過ごせないポイントです。紙幣もそうですよね。
こうしてみるとやっぱりFootball Topですし、英語圏のお客さんには「それはFootball Topだよ。ザッツイット」って僕は言うと思います。第一、商品名がそうなので。
でも、飯田個人としては冷静というよりかはむしろ、並々ならぬ熱い視線を今このFootball Topに対して送っています。変な意味ではないですよ。
全てが架空。0から1で作られたユニフォーム。
MARTINE ROSEだからこそ作れた服だと理解ができて、それだけの力が感じられる、リーガルなFootball Top。


