COWの短パンさん
Thu.05.21.2026

これほどまでに説明を拒むような後ろ姿をした短パンを目にしたことがありましょうか。他を寄せ付けないとでもいうのか。
「ボクあるよ」「私……あるかも」
そういう話じゃないって。

「存在感がある」という便利な言葉も何だか陳腐に溶けてしまいそうな感じ。
「この短パンさ〜」とか喋り始めたら、
「オイお前、先輩だぞ?モ〜」
服が喋るなんて驚天動地、ひとまず腰が抜けたそいつは「っ??! すみません、えと、短パン…さん」

へへ〜ん。
KOHKI のレザーショーツ。
割にすっきりとしたウエストから腿周りにかけて、グワっと、いや……
……じつは、素材がレザーであるせいで、うまく言葉が見つからないのです。
いつも通りだったら、「ふわっとバルーンのように膨らむ、そんなシルエット」とかになるんでしょうが、お世辞にもふわっと感はないし、これにどんなに空気を入れようがお空の彼方にぷくぷくバイバイするわけがないし。
かといって、「レザーのデカいショーツ」なんて間違いのないように済ませようものなら、後になってタダでは済まなそう。


でもたぶん、このショーツを軽快に穿きまわることができるのは、
「え、いい感じの形のショーツがブ厚いレザーなんでしょ?いいじゃん!」
この感覚であるかもしれないことは、気づきたい。

誤解を招くその前に、申し遅れましたがこのレザーショーツは COW LEATHER。
顔を近づければ、革のヤツとしか形容できない香り、証。そしてそれくらいの距離でやっと心奪われるに足りるくらいのエイジング加工が散り施されているのがまた、もうどうしましょうかしらといった感じ。
裏地はキュプラなので、まさかのとても穿きやすい。
「まさかの」とかちょっと失礼っぽいことを言ったとしても「オイ」と涼しげに笑って済ませてくれそうな感じがとてもいい。
でも、澄ましたカンジじゃない。この絶妙な塩梅は、「レザーパンツ」と一口に言っても多様なレザパンがあることを思い出していただければ十分だと思います。ここでレザパンの語感から一昨日食べた真夏のピザまんの話には脱線しません。あそこのアンちゃんが履いているピタっとレザーとも違うし、あのお姉さんのは色は似てる…がそもそもフルレングスか。不モ〜。[レザー ショートパンツ]で検索にかけようが不モ〜。でもだからと言ってこの短パンが重厚なレザーであること自体は忘れたくない。そうでしょう?
「レザーってやっぱなんかいいよな…」
なんというのか、この羨望とも安心ともとれそうな溜息が出そうなまなざし。
じっさい着用するものに対してこんな抽象的なことばかり、空理空論フリークやないかいと揶揄手打ちを喰らわされても嫌なので最近の個人的なまなざしを思い出しておきます(誰のために?)。
1週間くらい前に見た映画『メルビンとハワード』。この映画の中のハワード・ヒューズが着ていたレザージャケットはたしかボロボロだったけど、なんかかっこよかった気がする。はじめとおわりにちょこっとしか出てこないけど。最後の15分くらい、落涙寸前ジワっとアイに瀕していたあの時は、そんなレザージャケットのことなんて微塵も考えていなかったけど、
「レザー」。o00(ポワワワン…. とすると、まっすぐ思い出される。
そんな、柔そうな堅固さについて、言ってみたかった(結局ふやけてしまった)。

しかしはっきりと言えます。
私はこれほどまでに、短パンのタックに目を奪われたことはないと。
光沢と、影と、肌理。
「レザー」に対する見上げたまなざしと、今目の前にあるKOHKIのLeather Baggy Shorts が、シュっ。
っと交差した瞬間。ってそれって一体いつなんでしょうか?
長々と喋ってきたことが、「うむ、やはりレザーはいいね」その一言にまとまっても、頷くのみ。
「そうなんです。いかがですか?」

” KHOKI ” – Leather Baggy Shorts –
Size : 3
¥165,000- (tax included)
