土台の一種

Thu.05.21.2026

 

 

 

 

NICHOLAS DALEY  −WIDE LEG TROUSER。

ワイドレッグトラウザー。その名の通りワイドなレッグのトラウザー。
とっても具体的なネーミング。
ガッシリとした濃いインディゴ。

 

 

 

 

ご覧ください。どのくらいワイドかというとこのくらいワイド。
WIDE LEG、名の通りなのは確かなことなのですが、ふつうの感覚だと思わず ULTRA WIDE LEG などと誇張した名付けをしてしまいそうなくらいワイドなレッグなのです。

かと言って、「太くて、ハカマのように見えますね」という指摘は甚だ的外れだと言わざるをえません…。太い裾がしなやかに広がっていくような、そういう感じではありません。
確実な輪郭があり、くっきりと強めのデニムが太い線をズドンと描いています。
的外れな感想は、墓まで持っていきましょう。
……すみません。これが言いたかっただけです。太さが袴を連想させるのもとても共感できます。
ただ、あくまで、太いデニムトラウザーなのです。

 

 

 

 

ウエストはゴム仕様。ド迫力レッグをイージーに穿きこなしましょう。

 

側章、なんてとても言えない(そもそも違いますし)、もはや道のようなサイドディテール。側道ですな。

いつもであれば、「側道だって!ここぞ!」とばかりに「それでは横道に逸れていきましょうか、よこみちってほぼもこみちみたいなもんですよねそう言えば最近見ませんね速水もこみち」なんて言いながら全く関係のない話をし始めそうなものですが、側道って別にそういうものではないですもんね。

よって、目的地に向かって本道を進んでいきましょう。
と、その前にここで一句。

 

 

 

閑さや岩にしみ入る蝉の声

松尾芭蕉,『奥の細道』,1702年

 

 

 

 

 

うるさ過ぎて逆に静かぁ?そんなわけないだろ!じゃあこのデニムもワイドすぎてスリムってか!?

…………落ち着いて…………

……心の声に耳を澄ませてみてください……

太いものは太い。WIDE LEG TROUSERは太いデニム。
これからの季節、ウルトラ軽装の現在に比べて、あらゆるものの厚みや量が膨れていくことでしょう。
モコっとしたりドカンと迫力を帯びていく上半身(上着)。
鏡を見て内心 、「なんか…、物足りない………下…か?」

そんな心細さに躊躇われるおでかけ前、「ドラァ!」と声をかけてくれるのはWIDE LEGかもしれません。

 

 

 

 

ロングコートの下からその4分の1が見えているだけ。
しかしその安心感たるや。

ヤジロベエ、いや違うなロックバランシング(石積むやつ)のような特殊な一点を繊細に見つけて組み合わせていくことによって成り立つタイプの感覚、それを楽しむのも間違いなくファッションの醍醐味のひとつに違いありません。

しかし、もしどんなに精緻なロックバランシング能力があろうとも、もし、その石塔をなぜ積むことができたか、それを忘れているようなら石積仙人は言うでしょう。

 

「 その石塔はいったい何の上に積まれているのか  」

 

 

 

 

なにはともあれぶっといパンツは、やっぱ良い!

これくらいから始めれば、大抵のものは倒れないことでしょう!

 

 

 

” NICHOLAS DALEY ”   – WIDE LEG TROUSER –
size : 28/30
¥75,900- (tax included)