でなければなんなのか。
Mon.05.25.2026

MARINA YEE、WIDE-LEGGED ELASTICATED TROUSERS “JUNO” をご紹介します。
その名の通り、ワイドレッグなウールのトラウザー。
ELASTICATED(伸縮性のある)のは、ウエスト。イージー仕様。
CHESTNUT (栗)、DARK NAVY、BLACKの3色、
S/Mの2サイズ展開。

DARK NAVY

BLACK

CHESTNUT

177cm, S
ワイドシルエットなウールのトラウザー。
正直にいって、この感じに嫌悪感を覚える人を探す方が難しいと思います。いるとしたら、嫌いなヤツがこういうの穿いてる、とか、個人的な憎しみパターンくらいしかないんじゃないかというくらい、誰もが安心して心躍れるシルエット。
だからぼくも、そのままに「ほんとうにいいパンツです、ぜひどうぞ」と言いたいだけなのですが、
「いいパンツ」「デザイナーズ」「高級」「でもイージーパンツ」こんな感じのイメージがバラバラに齟齬を起こすともったいない。
ので、せっかくなので、もう少し見ていってください。


両サイドに配された横長のポケットは2分割されています。
つまりフロントポケットとバックポケットが見かけ上一体化しているとも言えます。
ということは、「両サイドに配された」というよりも「側面を横断した」のほうがピッタリかも知れません。
なんにせよ、前も後ろも右も左もだいたいあるべき場所にポッケが到達しているのでいつも通り手を突っ込んだりスマホをシュッとできます。
あるべき場所なんて人によるだろうという意見はお呑み込み願い申します、いや、そんなことを投げやりにほざく前に気づけてよかった。
ポケットの位置が、ふつうより少し下に定められている。B-BOY香るデニムのバックポケットをギリギリ彷彿とさせるくらいの、位置。
「ふつう」なんてあってないようなもんなので、重心を下に落とす作法により一段とサティスファイなボトムスを形づくる、一言でいえばふだん腰パンぎみの方はとりあえず安心しそうな位置。


ポケットディテールの紹介を終え、着用写真はBLACKに移りました。
細部に渡って細かなデザインがこれみよがしに重ねられ「すごい」が演出されるタイプのパンツではないため、これ以上特筆すべきことが見当たらそうな気もしてくる”JUNO”。
でも、一点突破の大味なパンツ、という感じもしない。
裾幅がドカンと広くて、秋冬のウールなので生地も比較的厚手、なのに。
そんなことは言葉にしなくても、すでに写真から感じ取っているだろうし、ひとつの洋服に対して仰々しい言葉を使うのもうさんくさい気がして憚られるけれど、あえて言います。言うんかい!
このトラウザーズは、艶っぽい。


どう見てもマットな質感のウールだけど、どこを触ってもマットな触感のウールだけど、艶っぽい。
これは「ツヤツヤしている」とかの話じゃなくて、感情の話かも知れません。
「マットと艶は矛盾でしょ」、そんな指摘を受けてもなお言い続けたいのは、たんに実際艶っぽいと思っちゃったからなのです。
洋服を通じてこの気持ちを言葉に表現するには細心の注意を払わねばな匂いがプンプンしますが、なんと言えばいいんでしょうか。
素肌の艶やかさを感じるのとはまた別のタイミングで立ち現れるタイプの艶やかさ。
「あれ……もしかしたらほんとうはそうなのかも知れない」みたいな、じゃないほうがかえって、って感じですよ。


辻褄の合わない艶やか談義に重くなった頭を吹き飛ばしてくれたのはやはりリボンでした。
後ろ左側に付いた、リボンでしかない黒いリボン。かわいい。


季節が移り変わったことを告げてくれるような、色。
栗が秋っぽいからということもあるんでしょうが、陽に照らされて気持ちの良さそうなこういうのをみると、いやあ、いい色だなとしみじみ思います。

177cm, M

こういうラフな格好で着ているのをみると、わざわざ「艶っぽい」なんて自分でもうまく言葉にできないようなミステリアスな言い方をせずに、
機能的なはずのウエストゴム仕様が腰回りに絶妙なギャザーを生み、そこから幅広の裾へと落ちていく上質なウールが作りだすドレープが非常に美しい。
そんな風にいっておけば良かったでしょうか。
対峙すると、自分でも気づかぬうちにはすに構えてしまうような、そんな魅力があるんですね。
とにかく、いいパンツです。

“MARINA YEE” – JUNO [WIDE-LEGGED ELASTICATED TROUSERS] –
Size : S/M
[DARK NAVY] ¥146,300- (tax included)
[CHESTNUT ] ¥146,300- (tax included)
[BLACK] ¥140,800- (tax included)
