Mon.05.25.2026

1965年にヴェトナムで行われた戦争はテレビカメラによる取材・放映がなされた最初の戦争として知られる一方、家庭の小さなスクリーンに映るかつてないスペクタクルの受け入れられ方は様々だったと思います。
その様々さの一つに、アメリカ軍が着用していたモッズコート「M-65」への視線がありました。

 

“POST ARCHIVE FACTION” -M66 Parka-
COLOR: WHITE
SIZE: XL
¥204,600-(tax included)

 

当該戦争は75年に完全な終戦を迎えるので、66年といっても依然として戦間であったことは論を俟ちません。
他方、世の中に「M-66」と冠された衣服もないわけではないにせよ、モッズコートという形では見つけ出すことができない。
そうなると、やはりPAFのM66 Parkaの基底には「M-65」があってその「65」という西暦の数字に、西暦以外の数字「1」を加える作業がブランドによって行われた、と考える方が自然だと私は考えます。

 

65+1=66。
では、PAFが足した「1」とは一体何なのでしょうか。

明るみにおいてはもう、「発光している」としてしまった方が話が早いことは高密度な表地の素材にも、天然ラクーンのファーにも言うことができます。

 

「スノーカモ」と呼称されるようなミリタリーの衣服が降雪地において雪と同化するためにそのような出立ちをしているのに対し、M66 Parkaが真っ白である理由ははっきり言って、不透明である。

 

「イエス、 M66 Parkaは透過質ではありません。」
そうも言わずに考えてみると、
??「ここには(今は)雪がない。あそこには雪がある。だから白いんすよ。」

 

そうも言わずに、考えてみたいのです。

当該コートを一瞥することからかろうじて確認できるのは、コートのフロントが描くなだらかな弧がラクーンファーのハテナ記号のような曲線に先立つ、という関係の仕方です。

 

「+1」の他にフロントジップを斜めにずらしたり、曲げたりすることを積極的に行うブランドPOST ARCHIVE FACTION。

 

入荷したPAFの商品の豊かさは今日までダイアリーが絶えないことに明かされている一方、隣り合って陳列されたPAFの洋服同士でその細部のディティールはうごかし得ないな、と感じることがあります。
例えば、Mag Jacketに無数に取り付けられたマガジンポケットをこのコートに施せばそれは、やりすぎであるし、同様にフードのついたAir Jacketに「ハテナ記号」は相容れない、というようにです。
POST ARCHIVE FACTIONを支えるのは風変わりな細部に限られません。

 

高密度な表地のナイロンはパラフィン加工さながら。
その反面、長時間肌に当たり続けるには厳しいところ。
「柔らかなライナー」/「本体」/「ファー(トリム)」と真摯にも分割可能な、そんな優れた機能面はPAFのどの洋服についても見つけられるでしょう。
「雪のない場所で着る白いモッズコート」は、「雪のある場所」で尚着ることができます。

「周りの景色との兼ね合い」という指針はさておき、いつだって最後に羽織ることができるモッズコート。
ライナーを外せばジャケットの上から着られ、ファーを取り外せば昨日と違う表情で着ることができます。

 

雪はもちろん、晴れでも雨でも雨上がりでも。
どんな状況にあっても気になる存在、M66 Parka。