Trimmed Tribute

Mon.08.10.2026

POST ARCHIVE FACTIONの商品の中でも割とシンプルかつイージーな方の品番、例えば《Tank》や《Tee》なんかがなんか’すごくいいってことがみなさんに気付かれてきたところで、こんにちは。あ…出るところ間違えました。仕切り直してこんにち…違う。えっと、あー。もー、何やってんだよー。《Trimed Pants》だよーーー。

 

 

“POST ARCHIVE FACTION” –Trimmed Pants
COLOR: BLACK
SIZE: S, M

 

 

仕切り直してこんにちは。飯田です。
当該パンツも他品番と同様に「”シンプルかつイージー”なのだろうか」という逡巡に端を発するあくせくの挙句、今しがたどさくさ紛れに商品名を言い放った男の名前が、飯田です。

 

 

さて、お察しのこととお見受けしますが《Trimmed Pants》。少なくない数の小さいパーツが裾部分から切り抜かれております。これはどういうことかというとですね。僕はポストアーカイブファクションとはちがうので断定することはできませんが、これまた察するにこういうことなんじゃないかと思うんですね。つまり…

 

 

あの日あの時、折り紙で形作った〈提灯〉を思わせるゲシュタルト。
夏祭り?いってらっしゃいませ。

 

 

ところで、ジップを引き上げることで甲虫の背中のように背面が開く《Opening Bomber》や、左側にあるジップを開けるとフードが、同じような仕方で脇下も開くようになっている《Openig Jacket》という商品が同一のシーズンにありました。「Opening」としているくらいですからそういうコンセプトだと思えば下がる溜飲ではあるのですが、考えてみればPOST ARCHIVE FACTIONは稀に〈ベンチレーション〉をその衣服に、しかも意図的に用意しているような感じがあります。〈換気口〉と言うと少し野暮ったいですね。ともあれ、PAFのそれが、それがあるということが、単に”涼しさ”や”好通気性”への寄与だとする常套のセオリーにおしやってしまっていて良いのだろうか、という「逡巡」。これが冒頭部の「それ」にあたります。

 

 

「本当のところなど判りえません。わたしらにゃ。」

 

 

わたしらにゃ。
そうですね。だし、それでいいならいいのですが「Trimmed」と聞き、ハンガーに吊られた状態を見たさいに想定したものと、現実に現れた現象がややずれていることは各人の受け取り方はおいても、個人的には気がかりでした。先ほど例挙したような”性質”を経験主体たるわれわれがホントに求めちゃうのであれば、そのためにはもっといい衣服や、極限すれば「服を着ず外に出ない」という手段さえあります。「それでもスラックスが履きたい」という需要を見据えた折衷案として考えてもこのディティールはあまりにも気休め的ですよね。それでは…?

 

 

「本当のところなど判りえません。わたしらにゃ。」

 

 

わたしらにゃ。
あれ。どこかで会ったような気が…ってそれ昨日の話ね。
POST ARCHIVE FACTIONの衣服にはとりわけシンプルなものとそうでないものがあります。〈シンプルな衣服〉の良さはシンプルで、シンプルなところがいい。かたや〈そうでないもの〉。したがって〈複雑な衣服〉ですが、複雑な衣服の良さは複雑。”複雑なところ”がいいのではありません。《Trimmed Pants》は一見するとそのあいだ、〈シンプル複雑〉ですが「本当のところなど(…)」とまごつくくらいには複雑なんだと思います。そのような衣服に対し、例えば「裾口のディティールを中心に喧伝すること」や、複雑さそのものをアピールすることは”その主張自体が結局シンプル”という意味で撞着(どうちゃく)的だと思います。

 

 

てなわけで、「矛盾」って言えばいい局面で「撞着」とかそういう言辞(ほらまた)を用いながら私的な思いつきをつらつらと、しかも一所懸命に述べることはそのようなていをとった複雑さへの、今回で言えば《Trimmed Pants》の「Trimmed」の部分への、Tribute 賛辞となりやしないだろうか、と考えてみました。まあ、小さいことはお気になさらず。とりあえず「お、こういうデザインのパンツね。」で済まされては勿体ないですよね。そういう感じです。

 

 

悪戦苦闘しながら、それこそ「あくせく」するという試みにはつれ立って以上のような方向性があります(何をもっともらしく。)。したがって、《Trimmed Pants》に、そしてその諸要素に関する飯田の結論はまだありません。あるオブジェクトの留まることを知らない性質群を把捉しようと追い続けようとすることは、翻ってそのものを否定的に描写することであり、そのオブジェクトが自らにとって「良い!」「欲しい!」といった思いつきはいつだって、”追い続けること”の途中に差し込まれる出来事でしかないのですから。

 

 

《Trimmed Pants》。良いなあ。
書き出す前から僕が欲しがってるのは…また別のお話。
まあ、小さいことはお気になさらず。

 

 

[ONLINE PAGE]
“POST ARCHIVE FACTION” –Trimmed Pants
COLOR: BLACK
SIZE: S, M
¥126,500-(tax includex)