Ear Discoveries: “The sound of Nigeria”
Mon.08.10.2026
こんにちは。禅野です。
これで30度か!なんか今年の夏は大したことなさそうだな!なんてほざいていたのですが、やっぱり日本の夏はやばい。
何も手につかない……。
ピュンピュン。
ウニョウニョ。
ドンドコ。
そんな時は頭の中を空っぽにして、照りつける太陽の下でも思わず体が反応してしまう、アフリカの音楽でも聴きましょう。



先日紹介したECMのクールで知的な音楽とは真逆。
今回は、大地の匂いがして、身体が先に反応してしまうような、野性味あふれる音楽たちです。
舞台は、西アフリカの大国・ナイジェリア。
ナイジェリアが生んだファンクやディスコ、独自の発展を遂げたレゲエ。
そして、その流れの中で欠かせないのが「アフロビート」。
西アフリカの伝統音楽と、アメリカのソウルやジャズ、ファンクが融合して生まれた、ナイジェリアを代表する音楽です。
「アフリカの音楽」と聞くと、少しハードルが高そうなイメージを持つ方もいるかもしれません。
もちろん、アメリカのブラックミュージックとは異なる文脈で発展してきた、より土着的で民族色の濃い、いわゆる民族音楽も数多くあります。もちろん、それらも本当に素晴らしい音楽です。
ただ、最初の入口としては、ソウルやファンク、ジャズの延長線上で楽しめる作品がおすすめ。


ハマる人はハマる。
ハマらなかった方は……ECMをとことん楽しみましょう。
気付けばそこから、もっとディープなアフリカ音楽へ足を踏み入れているかもしれません。
同じナイジェリアでも、サイケデリック・ロックがあれば、ファンク、ディスコ、レゲエ、アフロビートもある。
ギラギラしたファンクに踊らされたと思えば、次の曲では突然レゲエになり、さらに次ではシンセが鳴り響くディスコへ。
「アフリカの音楽」という一言では到底括れないほど、その音楽性は自由で豊かです。
どの作品にも共通しているのは、難しく考える前に身体が反応してしまうグルーヴがあること。
細かいジャンル分けは後回しにして、「なんかいいな。」と思った一枚から手に取ってみるのが、この辺りの音楽を楽しむ一番の近道かもしれません。
僕がこの辺のレコードを買う基準なのですが、それぞれの曲に繊細な違いなんて探すのは野暮!愚行!
頭を空っぽにして、
ピュンピュン。
ウニョウニョ。
ドンドコ。
このどれかの音に「ん?」となったら、そのレコードのことは忘れないでください。



今日、Marsでは朝から一日中アフロ・ファンクを流していました。ハラスメントですね。
隣にいた飯田くんが「こういう音楽すごい好きなんですけど、イントロだけ聴くと、この曲なんで好きなんだっけってなるんですよね〜」と一言。
これには僕も思わず頷いてしまいました。
この辺の音楽って、序盤から全部を見せてくれないんです。
グルーヴをじわじわ積み重ねて、演奏が進むにつれて少しずつ自由になっていく。
気付けば全員が好き放題やり始めて、「もう楽しいからこのまま行っちゃえ!」みたいな空気になる。
あの終盤の高揚感こそ、アフリカの音楽の魅力の一つですね!
もしレコードでアフリカの音楽に手を出してみる気になった方に忠告です。
アフリカの大地を生き抜いた野生のレコードたちは。通常の日本のレコードの感覚では購入しないでください。ノイズごと楽しむ覚悟で臨みましょう!
そして、現地在住のシロアリさんたちが、ジャケットを芸術的にリメイクしてくれていることもあります。
「ジャケットが抜けてる!」と驚いたら、大抵は彼らの仕事です。
このくらい食べられていても、中身は普通に再生できたりします。
恐るべし、アフリカ。そしてシロアリ。

Sammy Obot – I Believe in Music
手持ちのレコードの中で、最もアートに接近した一枚。
